++冬茹・香茹・香心が何か？わかります？？？++

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１１月１３日から１５日まで二泊三日で我々は大分県のクヌギの森でお勉強していました。
それがタイトルに記した「冬茹・香茹・香心」のお勉強です。
読み方は「どんこ・こうこ・こうしん」です。
「どんこ」で何をお勉強していたかがわかっていただけますよね。

はい、三日も費やして徹底的に「乾しいたけ」のお勉強をしたのです。

いやいや、「知る」大切さを体感してきましたよ。

干ししいたけでもいいけれど正式には「乾しいたけ」と書くところからスタートな私ですもの。

大分県国東半島は一大　乾しいたけの産地で全国シェア４２％ですって。

尚かつクヌギの木にしいたけ菌を植え付けるのですがこのクヌギは伐採しても
株を残せば枯れることはなく２年で３mにまで生長する再生可能な木と知りました。




最初に訪れたのがこちら、国東市武蔵町の乾しいたけ生産地です。
見よ、この迫力！
ジブリの世界でいつトトロが出て来てもおかしくない印象です。

今回お世話になったのはお父さんの代から数えると６０年以上原木乾しいたけを生産している「清原米蔵さん」です。大分の生産者さん達は冒頭にお話ししたようにクヌギの森を守ることから乾しいたけを作るまで一貫して手がけることです。





そして、ちょちょいと菌を植えれば簡単にしいたけはでき、乾燥して売るということかと思えばとんでもなく！

時間がかかっているのです。

だから、売値もそこそこする理由がそこにあります。

クヌギを１１月頃に伐採→葉を枯らすのに４０〜６０日→玉きりといい適切な長さに木を切りそろえる→駒打ちは木にドリルで穴を開け、種菌を打ち込む→伏せ込みは菌が生長するのを待つ時期でこれが１年半→２夏経過した秋に冒頭の画像のようにほだ場に移動させて組み上げていく→そしてやっとしいたけが発生（１０月から翌年５月まで）→手作業で採種→乾燥２０時間以上→出荷→入札

どうです？！
ざっくり計算でも２年以上かかってワタシ達の手元に届くことになります。
ひえぇっですよね。
伐採、乾燥、組み木などそんなめんどくさいことしなくても森の木に直接菌を植えていくとかしたらいいじゃん！と心で思っていたのを見透かすように清原さんがおっしゃいました。「しいたけは乾燥枯れた原木にしかできない」ガン！知らんかった！！
つまり、しいたけは死物寄生なのです。

さて、表題のどんこ．こうこ・こうしんについてですが、
生椎茸の時点ではこのような大きさの違いで分けられます。
左からどんこ・こうこ・こうしんです。（お勉強してから見直すと２番目もどんこレベルですがわかり易く説明したかったのでこの画像を使用しています。ちなみに我々が買っているどんこはこうこもどんことして売られています。）



乾燥させるとこうなります。



左向こうから時計回りにどんこ・こうこ・こうしんです。
どんこの出来やすい菌とかはあるのですが基本的にはいつの時点で収穫するかでランクが変わってきます。発生し始めたらあれよあれよと大きくなり、笠は開きますものね。

そして、大分県の原木乾しいたけの大前提として

「大分県の材木を使い，国産の菌で、大分県で栽培、採種、乾燥までする」ことにあります。

さらにトレーサビリティ制度が徹底しているのでシリアル番号をたどると何処の生産者さんの乾しいたけであるかがわかるようになっています。
まさに、安全安心の世界です。
生産者が乾燥まで作業をするのも安心に繋がっています。
このあと大きな袋に詰められて入札場へと運ばれ、各地から集まったバイヤーにより全国へと出荷されます。



この日、一番の驚き発見は「乾しいたけには旬がある」です。このお話はつづく・・・・



清原さんに意地悪な質問をしました。

「生椎茸と乾しいたけを焼いたらどっちが美味しいですか？」
「生椎茸は食べない。美味しいと思わないから。」

ははあはぁぁぁっとひれ伏したいほどの感動でした。

お邪魔した１１月は伐採時期でお忙しいのに大歓迎してくださいました。
奥様が用意してくださったミカンに缶コーヒーにも感激。
ありがとうございました。

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